2019年08月07日

女性グループ(ソムリエンヌ)自然の色を楽しむ・草木染めストール作り


20190808_01.JPG

7月17日(水)女性グループ会員松浦さんのお宅をお借りして草木染め体験をしました。
草木染めをするにあたり、宇陀市産業企画課地域おこし協力隊の山本理愛さんを始めとする講師の方々が指導に来て下さいました。
今回はストールを染めるということで、まずはストールの柄選びから始めました。
事前に何種類か生成りのシルクのストールをご準備して頂きました。
各自、お好みのものを選び、染色開始です。

20190808_02.JPG

今回講師の方にご用意頂いていた染料となる植物は、大和当帰、蓼藍、西洋あかね、など。植物の特性や魅力などのお話のあと、実際染めるとどのような色になるかをご説明頂き、各自染める色を決めました。

20190808_03.JPG

まずは大和当帰から。
葉の部分や茎の部分を包丁でザクザクと刻み、水の中に放りこんで、沸かします。
しばらく沸騰させて、染色液を煮出していきます。
漢方薬などに用いられる当帰ですから、刻んでいる最中も、煮出している最中も、セロリのような強めの匂いがしてきました。

20190808_04.JPG

十分に煮たら、濃い緑色の染色液ができ、葉や茎を鍋から取り出し染色開始です。
染色をする前に、あらかじめストールを水洗いして、その後、大和当帰から煮出した染色
液の中に投入します。色むらにならないように時々攪拌しながら、染めていきます。
なかなか根気のいる作業ですが、徐々に白いストールが染まっていくのを眺めているのは
楽しいものです。

20190808_05.JPG

次はタデ藍です。
藍は葉の部分を染色に使います。茎から葉を摘み取り、ミキサーかけてすりつぶし、ガーゼで漉したものをボールにあけ、そこにお湯を適量いれて染色液を作ります。
ちなみに残った茎は根が出るまで水につけ、根が出たら土に植えるとまた藍が育ちます。
藍は比較的染まりやすく、染色液につけてしばらく攪拌していると、淡いブルー色に染まりました。

20190808_06.JPG

続いて、ネムノキの染色です。
こちらは大和当帰と同じ要領で、葉を刻んで大きな鍋で煮て、染色液を作っていきます。
ネムノキは染色ができるほどの濃度の液を作るのに、長い時間煮出す事になりました。
今回この植物が染色液を作るのに一番長く時間を要しました。
その分、こちらの色を選択したソムリエンヌはこの色に愛着が強かったようです。

20190808_07.JPG

続きまして、西洋あかね。
こちらはあらかじめ西洋あかねの粉末を用意して下さっていたので、
お湯に溶かして染色液を作り、そこにストールを入れて、攪拌しながら染色をします。
ひとつの染色液に入れて単色に染色したり、ストールを半分ずつ別の染色液につけて2色にしたり、出来上がりを想像しながら、草木染めを楽しみました。
ある程度、ストールに色がつくと、染色液の中から取り出し、水洗いをし、ミョウバンを溶かした液の中に入れます。発色を促進する効果があります。
しばらくミョウバン液につけた後、よく水洗いをして、乾かします。

20190808_08.JPG

朝から没頭していた染色も、お昼をまわるとお腹がすくもので・・・
お楽しみのお食事タイム♪
松浦さんと松浦さんのお友達のお手製のお料理がテーブルいっぱいに並ぶ並ぶ!!
ワンプレートに盛り付けされた数種類のおかずには自家製のお野菜がふんだんに使われており、具だくさんのお素麺、黒豆やじゃこを混ぜたおにぎり、デザートには
夏らしい爽やかなハーブを使ったゼリー、どれもこれも絶品でお庭に何枚を干されたストールを眺めながらソムリエンヌで囲む食卓はとても賑やかで、やり遂げた充実感(笑)もあり、お腹も心も満たされました。

20190808_09.JPG

お腹を満たした後は、乾いたストールをかけてみんなで記念撮影。
染色したてホヤホヤのストールを首にまいて帰るソムリエンヌがいたりと、初の草木染め体験はとても楽しく、また自然の植物の持つ力を感じました。

文・女性グループ(ソムリエンヌ)中村優佳 写真・道ア美幸


posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:35| Comment(0) | 女性G | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

保存継承グループ 奈良市:伝香寺の「地蔵会(着せ替え法要)」見学記

7月23日の地蔵盆には、全国各地で多くのお地蔵様が供養されますが、奈良市小川町の「やすらぎの道」沿いに建つ伝香寺では、お地蔵様の衣の着せ替え法要が行われます。

伝香寺は、770年頃に鑑真和上の弟子、思託律師によって創建された実円寺(律宗)が元になっています。
その後荒廃しましたが、1585年に筒井順慶の母、芳秀尼が、36歳で死んだ息子を悼み、筒井氏一族の菩提寺として再興しました。

通常は一般拝観出来ませんが、「散り椿」が見頃となる3月の日曜祝日と、3月12日特別開扉の日と、この7月23日のみ、拝観可能になります。

20190807_01.jpg

暑い最中の午後3時頃から、多くの参拝客が本堂内につめかけていました。

いつもは秘仏として地蔵堂の中に安置されている春日地蔵、またの名を「はだか地蔵尊」が、この日は、ご本尊のお釈迦さまに後ろから見守られながら、堂々と立っておられます。
このお地蔵様は、1228年に鎌倉仏師、善慶により造られたとされる像高97.3aの、木彫に彩色された裸像で、お坊さんのお話によると「明治時代の廃仏毀釈の時に興福寺から逃げてこられた」そうです。

20190807_02.jpg

5分前に鐘が鳴らされ、4時ちょうどに4人の僧侶が入堂されました。
そのうち2人は興福寺の僧侶で、なんとドイツ系アメリカ人のイケメン僧がおられました。
伝香寺住職(唐招提寺長老)が、導師を務められます。

20190807_03.jpg

10分ほどの読経の後、まず後光(光背)が取り外されます。次に錫杖と、宝珠を持つ左手が取り外され、袈裟や着物が1枚ずつ丁寧に脱がされていきます。

20190807_04.jpg

お地蔵さんの衣装など着物1枚かと思っていましたが、とんでもない。腰巻、肌着、襦袢、袴、着物、袈裟と、人間の和装そのままです。
暑いお堂の中で大勢の人に注視されながら、手順を間違えないよう、美しいお姿になるよう、身動きできないお地蔵様の着せ替えをしていくのは、大変な作業でしょう。

20190807_05.jpg

とうとう腰巻1枚のお姿になってしまいました。
「細くてきれいな足…うらやましい…」とのつぶやきが聞こえてきました。
さすがに腰巻の取り替えは、僧侶の体で隠すように行われました。

20190807_06.jpg

肌着の上に、新しい真っ白な襦袢が着せられ、また1枚ずつ重ねられていきます。

20190807_07.jpg

錫杖、宝珠、後光が取り付けられて完成です。
約20分間で、淡い緑色の衣装から、鮮やかなオレンジ色の衣装に着せ替えられました。
短い読経の後、4時40分ぐらいに法要は終わりました。

20190807_08.jpg

前々回にお地蔵様が着られていた肌着を細かく切った一片が入っているというお守りです。
ちなみに、肌着以外は、クリーニングして再利用されるとのことです。

20190807_09.jpg

お守りを買うために、本堂内に行列ができていました。
この本堂は、1585年の再興時建立のものだそうです。ご本尊の釈迦如来も1585年の作で、京都方広寺の大仏(焼失)のモデルになったと言われています。

20190807_10.jpg

隣のいさかわ幼稚園では、盆踊りのために浴衣姿のかわいい園児たちが集まってきました。
いさかわ幼稚園の卒業アルバムには必ず着せ替え法要の模様が載せられるそうです。

20190807_11.jpg

境内は、筒井家の五輪塔や、筒井順慶法印像を安置する順慶堂、散り椿の木、廃寺となった眉間寺の油留木(ゆるぎ)地蔵など、いろんな伝承に彩られています。
これらの伝承が、後世にいつまでも伝えられていくことを願って、伝香寺を後にしました。

文・写真  保存継承グループ 大谷巳弥子

posted by 奈良まほろばソムリエ at 20:30| Comment(0) | 保存G | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする