2014年06月21日

會津八一記念博物館(東京都新宿区)

東京都新宿区にある會津八一記念博物館のご紹介です。

早稲田大学の構内にあります。そもそもこの建物は、1925年に図書館として建てられたもので、早稲田大学では二番目に古い建物だそうです。1998年からは、會津八一記念博物館として開館しています。外見は一見普通のコンクリートの建物に見えますが、よく見ると正面の大扉が八角の透彫り窓ガラスで、ものすごく凝った作りとなっています。時代を感じさせます。中に入ると、中央にある階段(現在は立入禁止)上に飾ってある丸額の横山大観と下村観山合作の日本画「明暗」(期間限定展示)がアカデミックな雰囲気を醸し出し、ホールの柱や天井の意匠がさらに優雅な空間を生み出しています。

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(會津八一記念博物館)

ここに會津八一コレクションを始めとして、多種多様な資料が展示されています。一階はホールを中心に区切られていて、左右に大隈記念室、富岡コレクションなどの展示。二階には會津八一コレクションを中心とした資料が展示されています。展示室はアーチを描く天井が一際高く、区切りのない広々とした空間です。あっさりとはしていますが、「ハリー・ポッター」に出てくるようなイギリスの寄宿舎の食堂みたいな雰囲気があります。その昔は背の高い書架で埋め尽くされていたのでしょう。

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(一階ホール・二階展示室)

ここには會津八一関連の資料だけでなく、唐三彩があったり、エジプト考古学の展示があったり、縄文土器があったり、企画展をやっていたりと、案外雑多に展示されています。実際どう見学していいのか戸惑ってしまいます。會津八一関連の資料もまとまって展示されているわけではなく、あっちこっちとバラバラに展示されていました。そういう意味ではちょっとわかりにくい展示の仕方です。展示室には係りの方がいらっしゃるので、手っ取り早く會津八一関連の資料を教えてもらいました。お話を伺うと、奈良から見学に来られる方も結構いらっしゃるとのことでした。

私が訪れたときは、奈良国立博物館前にあった「日吉館」の看板が展示されていました。平成21年まで建物は残っていたので、ご記憶の方もいらっしゃるかと思います。會津八一がこの看板の文字を揮毫するに当たって、看板の体裁だけでなく、文字の彫りを自分の書いたものと寸分違わないよう事細かに指示した手紙が残っているようです。残念ながら館内は撮影禁止でしたので、ゆるいイラストでご想像ください。

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(「日吉館」看板)

他奈良を詠んだ直筆の歌が四幅ほど展示されていました。掛け軸は季節によって変えるそうです。會津八一が集めた瓦や書、絵画等の展示もありました。

昨年奈良では、「會津八一と奈良」という勉強会もあったようですので、ご興味のある方は東京にお越しの際には一度訪れてみてはいかがでしょうか?

(橋口 鈴子)
posted by 奈良まほろばソムリエ at 09:00| Comment(0) | 他国便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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