申し込みをしていた親子連れらが午前9時前に次々会場に集まりました。大山恵功・啓発グループ代表の主催者挨拶の後、小学4年〜6年の3組がかるた作り、1年〜3年の5組がすごろく作りのそれぞれの席に分かれ、担当者から製作の進め方の説明を受けた後、かるたグループは絵札描き、すごろくグループはサイコロ作りから作業スタート。

〈かるたグループ(左手前)、すごろくグループ(右奥)に分かれて担当者が説明〉
◇かるたグループ
絵札描きは、文字ごとの文案と参考写真は主催者が提供し、親子ごとに「あ行」の5枚、「か行」の5枚などに取り組みました。5枚分の枠を記入したB4サイズの画用紙に子供たちは色鉛筆を手に秋篠寺本堂、東大寺戒壇院四天王像、奈良うちわなどを描いていきました。

〈春日大社・一の鳥居をカラフルに描く小学5年生。「札の枠に描いていくのが面白い」とにっこり〉

〈担当者(右)の指導を受けトレーシングペーパーを使って東大寺大仏殿を描く小学4年生〉

〈親や担当者のアドバイスもあり、楽しみながら奈良の歴史・文化に触れる子供たち〉
中にはスイスイと描いて五十音の2つの行の10枚を作成した子供も。全員が絵札と読み札を作り上げ、最後に完成作品をホワイトボードに貼って1人ずつ感想を話しました。笑顔での「楽しかった」「また、来年もやりたい」などの声が担当者の準備の苦労を吹き飛ばしました。

〈出来上がった「か行」の絵札と読み札〉
◇すごろくグループ
担当者が準備した牛乳パック、画用紙、両面テープなどを元に、親子が一緒になってサイコロ作りから始め、形が出来上がると黒丸の数で数字を書き込むことに。「1の反対側は何の数字やろ」と担当者が問いかけると、子供たちが首をひねる場面もあり、「反対側と2つの面の数字を足すと7になるんやで」と担当者がフォローしていました。

〈サイコロの形が出来て、黒丸で数字を書き込む小学2年生の仲良しコンビ〉
サイコロが完成すると、次はB3サイズの画用紙を使ってのすごろく作り。どんなテーマのすごろくにするか、スタートとゴールはどこか、主催者準備の観光パンフレットの写真・イラストなどを切り取ってどのように張っていくか、などを親子で相談しあいながら進めていきました。出来上がったすごろくのタイトルは「ならのお寺じん社めぐり」「ならのさくらめぐり」「ならたんけん」など個性たっぷり。

〈すごろくの描き方を説明する担当者(奥中央)の話を聞く参加者たち〉

〈親子で力を合わせてすごろく作成。写真などを切って裏に接着剤を塗る親、適当な位置を考え実際に貼っていく子供のナイス分業体制〉

〈出来上がったばかりのサイコロとすごろくを使った「すごろく大会」。担当者持参のペットボトルのキャップを駒にして盛り上がった〉
夏休みの子供を支援する初の「奈良市歴史かるた・すごろく製作」はひとまず順調にスケジュールを終えました。かるた・すごろく共に、目標とするものを完成させた時の子供たちの笑顔、親子が力を合わせて物を作り上げる姿に接し、「いろいろ大変だったけどイベントをやって良かった」との思いを強くしました。

〈3時間余りのイベントを終え、参加した啓発、女性両グループのメンバーで記念撮影〉
文・写真 啓発グループ 久門たつお