2019年08月05日

始まりました!「サクサクわかる!万葉講座」

第1回「万葉学ことはじめ〜90分で万葉通に〜」米谷潔さん

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7月27日(土)南都商事新大宮セミナールーム(南都銀行大宮支店と同ビルの4階)で第1回「サクサクわかる!万葉講座」が約50名の参加で行われました。当会で万葉集と言えば米谷潔さん!まるで「令和」を予言したかのような当会「奈良まほろばかるた」の制作提案、読み札・解説文の原案作成者です。万葉集を徹底的に研究され、何十年も学ばれた深〜い知識を初心者でもわかりやすいように、まとめて下さいました。

そんな貴重な講演を、なんと今回は、要点のパワーポイント画像(この記事の末尾)まで載せて下さるのだから、ありがたい! 講演会に行けなかった方もぜひこの機会にご一読を!万葉集の基本の「き」、土台がしっかりとできあがるチャンスですよ〜(^^)

では、そんな米谷さん、万葉集との出会いのルーツをたどると…「高校時代のクラス担任が、万葉集研究の第一人者・犬養孝先生の愛弟子・清原和義先生だったのです」と。高三の時、受験前というのに授業は万葉集ばかり。そして、万葉集ゆかりの地をたくさん歩かれたとのこと。「先生のお陰です。ご恩とご縁を感じます。」とおっしゃっていました。

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そして、まずは序論で三つの歌「三輪山をしかも隠すか雲だにも…」「采女の袖吹き返す明日香風…」「あをによし寧楽の京師は…」を解説。

その後いよいよ本論へ。「万葉集は日本最古の歌集」ということで、その名前の由来から始まりました。実は「万葉集は、逐次付け加えられていった歌集なのです」とのこと。その20巻の概要、年代、時代背景、作者、歌の種類分け、詠まれた土地等、次々に内容をギューッと凝縮して図表にして説明して下さいました。(末尾のパワポをご覧いただくと一目瞭然!)

そして、有間皇子や大津皇子の歴史的事件を系図や写真を使ってお話されました。「万葉集のテーマは愛と死なのです!」と。(なるほど!!)

また、万葉集原文についても触れ、漢字文、万葉仮名、九九も使われたことやその使い方もご解説。一番多く使われている動物「ほととぎす」や植物一番の「萩」、二番の「梅」など、いろいろな動植物をご紹介下さいました。

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そして、柿本人麻呂歌集の歌を紹介し、古来、日本には言霊信仰があること。言霊が日本の精神文化の基礎にあったことをお話下さいました。最後に「令和」にまつわる梅花の歌を解説され、今の時代について思うことも話されました。

「最近の言葉はどうでしょう。すぐに言葉を縮めたり、カタカナにして省略したり、そこには『言霊』がないじゃないですか。悲しい。日本語をもっと大事にしてほしいです」と…。令和になった今、万葉集をきっかけに、日本の言葉や言霊についてもう一度考える機会を与えられたような気がします。

「万葉集は文学と歴史学の接点!歌集であるとともに歴史書なのです」「日本の文化を大事にしたいのです」と締めくくられました。

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米谷さんの穏やかな笑顔の講演は、聞き始めると、難しそうな万葉集の世界が次第にわかってきます。参加された皆さんも、ご満足そうに帰って行かれました。米谷さん、わかりやすくお話下さり、ありがとうございました。

さてさて、これからのソムリエの会「万葉シリーズ」はどのように展開していくのかドキドキワクワク楽しみです。皆さんもぜひこの機会に参加されませんか?(なんとこの「サクサクわかる!万葉講座」は、県から「なら記紀万葉」の補助金が出るので無料なんです!)ソムリエの会内外からの皆さんのお越しをお待ちしております。

当日のパワーポイント資料

文:広報G 増田優子  写真:鉄田憲男

posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月24日

ふれあい交流会 フン虫王子がやってきた!

7月15日(月・祝)ソムリエの会第3回ふれあい交流会講座が南都銀行西大寺銀行クラブで行われました。今回の講師は「ならまち糞虫館」代表のフン虫王子こと中村圭一さん。「糞虫の聖地!奈良公園の魅力」と題して和気あいあいとした楽しい講座でしたので、ご報告させていただきます。

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館長のプロフィールと「ならまち糞虫館」設立物語
子どもの頃から虫が大好き!いつも下を向いて地面に何か虫はいないかと木の枝でひっくり返す好奇心いっぱいの少年だった中村さん。中学時代に糞虫の存在を知り、奈良公園でルリセンチコガネに出会いその輝く姿に魅せられてしまいます。なんと中学高校生の公募コンクール「日本学生科学賞」の県知事賞を受賞!その後、大人になって糞虫観察のため世界にまで出かける一方、金融機関の東京勤務が続きます。
「好きなこと、ワクワクすることをやりたいな。何か新しい挑戦を!」と仕事を辞めて、新たな世界へ飛び出します。地元奈良に戻り、空き家の町屋のモデルケースに応募すると「面白い!」と採用。夢が一気に実現したそうです。
しかし、「空き家といっても、まわりの環境は昭和レトロ。内装を知り合いのデザイナーにお願いして、(ただ虫を並べるのではなく)オシャレなジュエリーショップのような展示にしてもらいました。」と中村さん。まるでギャラリーみたいな斬新なデザイン!「こんな糞虫館は、日本でここだけです。」と。
そしてさまざまなメディアに取り上げられ大きな話題になっていきます。「日経新聞の『私の履歴書』の横にある文化欄にまで載って『場違い‼』と思いました(笑)」と中村さん。

奈良公園と鹿
「今は鹿活!鹿と美しい奈良公園の景色を撮ってインスタに上げるのが流行です。」「奈良といえば、1に大仏、2に鹿、3にフン虫‼ 大ブレークしますよ(笑)これ最先端ですから。」と笑いながらも真顔でおっしゃる中村さん。
奈良公園は「糞虫の聖地」として専門家の間では、とっても有名だそうです。「環境が守られていないと糞虫は生きていけない。ここは彼らにとって住み心地良いから、糞虫の聖地なのです。」と。そして、日本の三大「糞虫の聖地」(広島県宮島と宮城県金華山とここ奈良公園の三つ)を紹介して下さいました。
「一日約1トンの鹿の糞が奈良公園にばら撒かれ、それを糞虫が処理をしてくれます。彼らが鹿の糞をバラバラに粉砕して土に還してくれるお陰で(微生物も作用して芝生の養分となり)美しい芝生、緑は守られるのです」と。
(あとでお聞きしたら、「もしも人を雇ってフンを拾い集めたらそれだけで23億円!その上、芝刈り機を買って、設備投資をして、フンを処理して肥料に還元すると、毎年100億円ほど費用がかかる」とのことなのです。なんてすごいフン虫たち‼)

では、糞虫とは?
一般的には、糞を食べるコガネムシの仲間で、日本に約160種生息。奈良はその内59種が確認されていて、一年中観測できるそうです。「でも、実は日本にいる99%はフンを転がさないのです。しかし!1%は、フンを転がします!」「1%ここ大事‼ソムリエの方ならここは押さえて‼(笑)」とユーモアたっぷり。

糞虫の四季
「春はフン虫のメスを求めてオスが歩き回り発見しやすいんですよ。」と中村さん。「一日中ずっと座って見ているといろいろとわかるんですよ」と。(一日中待つって、中村さんそこがすごいんですけど)
「でも夏は見つけにくいんです。夏は親が死んで数が減るし、暑いと土中にもぐります。基本、一年しか生きないのです」と。
「秋は生まれたてのピカピカ!」そして5本角のまるでカブトムシのようなゴホンダイコクコガネのことを話され、「かっこいいでしょ」と自慢気な中村さん。
「冬にもフンを食べる種類がいます」と四季それぞれの様子を紹介して下さいました。

奈良特産のルリセンチコガネ
実は、ルリセンチコガネというのは、種名は「オオセンチコガネ」。地域によって色の差があるらしく、ここ奈良で生息するのは色がなんとも美しい「ルリ色のオオセンチコガネ」。これが奈良でしか見ることができないために「ルリセンチコガネ」と呼ばれています。(奈良だけがルリ色だなんて素敵ですね!)
そして糞虫たちの約半分がマクソコガネの仲間で、一年中生息し、奈良公園の鹿のフンをきれいに食べてくれます。
「皆さんご存じでしたか?『奈良市の環境キャラクターになったのは何でしょう?』・・・正解は『奈良が世界に誇るルリ君‼なのです〜!』」(マニアック〜‼)
そのルリセンチコガネの繁殖は、一つの穴に一個のたまご。地下で食事とエアコンつきで、湿度も調整してくれますからね〜」と。

多種多様なマクソコガネの仲間を紹介
犬のフンじゃないと嫌だというセマダラマグソコガネ、牛糞等が好きなマグソコガネ、フンを食べない糞虫、とっても小さいヒメツツマグソコガネは奈良でしかなかなか見つけられないレアな糞虫Saprosites narae (なんと学名の中に「奈良」が入ってる!)等々

世界の糞虫
美しい糞虫や牛糞に埋もれかけたオーストラリアを救ったといわれる糞虫の話等アフリカやアジア等世界中で活躍(⁉)する糞虫も紹介されました。

ファーブル昆虫記のフンコロガシ
ファーブル昆虫記に出てくるスカラ・サクレはフランスにはおらず、「ファーブルさんは実際にはスカラベティフォンを観察していたのでは?」と中村さん。しっかりと「エジプトのフンコロガシを奈良公園で飼ってみる」という実験もされて成功しています。

古代エジプトの太陽神のフンコロガシ
古代エジプトの権力者は、スカラベ(フンコロガシ)を神の使いと重ね合わせていたかもしれない(フンの玉を転がし大きな球体を作るスカラベの習性を神秘的なものと考え、その球体を太陽に見立て、スカラベを太陽の運行を司る神と同一視)というから驚きです。スカラベを模した装飾品まであって出土しているとか!
(ちなみに日本にスカラベの仲間はいないようです。)

大丈夫か?奈良公園
鹿が草を次々と食べてしまい、春日山原始林は最近木が育ってきていないとか。
また、ナラ枯れという現象も起きているそうです。体に菌がついた木食い虫が大量発生。水は不足するし、止められない虫の増殖!
また、芝生は勝手に育つとボサボサになってしまいます。鹿が芝生を食べては踏みを繰り返し、観光客も増えて踏みつけられてしまうので、禿げてしまうそうです。いろいろ問題があり、奈良の自然、奈良公園をどう守っていくかも考えなくてはならないと問題提起もされていました。そして、中村さんは、一人でも多くの方に奈良公園の小さな糞虫の大きな存在を知ってもらい、魅力を感じてほしいと活動を続けておられます。

こよなく糞虫を愛し研究し続ける中村圭一さん。なんとも楽しそうに少年のように目を輝かせて糞虫を語るお姿を見ていると、これは奈良の新名所になるかも!とうなずいてしまいます。大ブレークする前に糞虫館に一度足を運び(土日13:00-18:00のみオープン・奈良市南城戸町)新しい世界を旅してみるのも面白いかも!行ってみなくちゃ!と思われた方も多かったのでは。久々の「ふれあい交流会」は女性も多く賑やかに終わりました。


広報G 文:増田優子 写真:鉄田憲男



posted by 奈良まほろばソムリエ at 20:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月23日

奈良まほろばソムリエの会 総会 トーク&上映会

6月16日,NPO奈良まほろばソムリエの会の総会がありました。総会の後、映像作家の保山耕一さんを招いて90分間のトーク&上演会が行われました。

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保山さんは、まほろばという言葉がぴったりな奈良の美しく素晴らしい映像を大画面とうっとりするような音響で見せて下さいました。その上、それぞれに解説をしていただくというなんとも贅沢なひとときを楽しませていただき、とてもありがたい機会となりました。それらの一部を一つずつご紹介させていただきます。


1. 春日大社の藤
(映像はまずは美しく神々しい藤の花から始まります。)
ところが、「今年の砂ずりの藤は、人々が、写真を撮りたくて藤を引っ張るため、花が伸びきる前にボロボロになってしまいました。」と保山さん。このボロボロになってしまった藤から「考えさせられてしまいました」と…「どこかが間違っている。これはその象徴!」だと…
そして、前春日大社権宮司の岡本彰夫先生との交流が深い保山さん。
岡本彰夫先生は「学ぶこと」、保山さんは「感動すること」
「この二つが、人生を豊かにするためにとても大切」とおっしゃっていました。
また「芸術に触れることによって、豊かになるのです。」ともおっしゃっていました。

2. 平城京跡
春、秋には朝早くに霧が出るそうで、腰より下に、あたり一面に霧が広がるという普通では見たこともないような美しい映像を見せていただきました。
「地面を這うように覆いつくす霧!この世の風景ではないのでは?と思うほどの霧です。」そして、周りは住宅なのに、「まるで、雲の上を歩くように広がるのです。皆さんご存じでしたか?」とおっしゃっていました。
しかし、「5年10年前には、もっと頻繁にあったのに、なぜ今、こういう風景はなくなったのでしょうか? これは、何かの警鐘なのです。」と保山さん。
「僕は、平城京跡のこの借景(これを借景と言われていました)が大好きだったのですが、自分たちのふるさとを次世代にどう受け継いでいくかが問題なのです。」また、「表立った論議・賛成とか反対とかだけではなく、この風景が教えてくれるのは、何なのか!がとても大事なのです。」と言われていました。
そして、また「平城宮跡は私たちを試している!」ともおっしゃっていました。
それは、「古いところは古いところで残す。新しいものも造っていく。そうして、奈良の役割を考えていく。そのことが大切なのです。」と。

3. 興福寺中金堂
(ここでは千住真理子さんのバイオリン演奏をBGMに、映像が流れます。)
「300年前に中金堂が消失した時と同じく、ストラディバリウスのバイオリンもまた300年前に作られたものなのです。」
(なんというコラボレーションなのでしょう‼)
「300年ぶりに再建された中金堂に沈む太陽!
300年ぶりに再建された中金堂の満月!
そして、300年ぶりに再建された中金堂の五色の幕にたなびく風!
それも再建されて完成した一番初めの風!」
(その姿が映し出されます。)
「カメラマンなら、それを撮らなければ!!」と保山さん。
「偶然か必然か中金堂落慶の今この時を迎える自分」「涙が出ました」と保山さん。
(千住真理子さんのストラディバリウスのバイオリン演奏の音に魅了させられながら、中金堂落慶の日の映像が脳裏に焼き付きついていきます。)

4. 大和の大雲海
(ここでのお話も感動的でした。)
「実は、きょうは撮影することもやめようかと思っていた時、朝4時頃、目を覚ますと…辺り一面に霧!!そしてすぐに若草山の上に登ります。すると、奈良盆地に100年に一度くらいかと思われる大雲海が!そして雲の上には快晴の空!
けれど、不思議なことに御蓋山の山頂だけは雲で隠れず雲の海に浮かんでいたのです!!
『浮雲の峰とはそういう意味だったのか‼』その時初めてわかりました」と保山さん。
「つらい時でも、頑張っていたら、真実とつながる瞬間がある!!すべてをあきらめようと思ったのに、浮雲の峰から、神様が『まだ頑張れよ!』と言っておられるみたいで…感謝しています。」と保山さんは、胸の内をお話して下さいました。

5. 長谷寺の桜
(次は長谷寺の伽藍配置のお話とその伽藍にたくさんの桜の花びらの舞い散る映像)
「何にでも意味があることに気づいた。」と保山さん。長谷寺のお坊様から「ここは人間の一生。三重塔から太陽が上がり、桜の花びらを本堂の観音様が最後に受け止めて下さるのです。」というお話を聞かれます。
「桜の花びらが、まるで蛍が飛んでいるかのように、子どもが遊んでいるかのように舞うのです。」
(そして、大きな十一面観音様のお姿が映し出されます。)
「みんな最後は本堂に!」桜の花びらは一枚一枚が本堂に向かって風に吹かれていきます。
「なぜ昔の人はここに桜を植えたのか、それも感じるのです。」と保山さん。
(会場内からは、静かにすすり泣く男性、女性。あちらからも…こちらからも…)

6. 吉野山の桜
(さあ、そして吉野山の満開の桜の映像です。)
保山さんは「一つの風景でもその意味を知っていると感じ方が全然違う。」とおっしゃられ「ここでは、現地の人の声を聴くことの大切さを教えてもらいました」と。
「桜の満開と満月が重なったらね、皆さん、どうなると思いますか?」と保山さん。
「山じゅうの桜がね、香るんですよ。本当に甘い香りが漂っていたんです。その時に僕は『知ったつもりで、喋っている場合じゃない。』と思ったのです。何でも奥があって、自分の知っているのは、ほんの一部に過ぎない。『謙虚な気持ちでいかなければいけない』と感じました。」とお話されました。
そしてまた吉野水分神社〜上千本にかけての桜の映像、吉野の桜は祈りの桜とお話をされていると会場からはまたどこからともなくすすり泣く声が聞こえてきます。

7. 明日香村の棚田
(次は日本の原風景の一つ・棚田が映し出されます。ここでは、明日香村のおじいさんとの会話が印象的でした。)
保山さん「棚田はなんでやってるんですか?」とおじいさんに聞かれます。
するとすぐに「自分がこの棚田の風景を見続けたいからや」と返事が返ってきます。次の世代に残したいと一本一本植えているそうです。見渡す限りの黄金色の棚田‼
でも・・「これでは儲からんのや。お米はおいしいけど、やればやるだけたいへんや。後継者がいない。何年か経って、急にここに来て後継者になるといっても無理や。都会の者に、田んぼの仕事がいきなりできるはずがない。」とおじいさんは言われたそうです。
(棚田の水の中に流れる雲、青い空。カエルの鳴き声。映像はここ明日香村のありのままの自然をとらえます。)
「あと20年したら、全部ない」と地元のおじいさんが嘆いておられる話を保山さんはして下さいました。
「けれど・・」と保山さんは続けます。「今、この奈良の風景を(映像で)残したら、そこから何かできることがあるかもしれない。」そして、「当たり前の景色はいきなり消える。急になくなるのです。これは進歩なのか、警告なのか・・」と私たちに疑問も投げかけます。

(そしていよいよラストに近づいてきます。)
保山さん「僕からのメッセージです。」と間を置かれてから
「鹿の胃袋から、たくさんのビニール袋がでてきています。ニュースの最後には、外国人観光客の責任にしていましたが、それで本当にいいのですか?あーいう現象はみんなに責任がある。ソムリエの人たちは情報発信しているじゃないですか。僕も含めての警鐘なのです。おなかにビニール袋をいっぱい入れた鹿!これはもう異常事態なのです!!」と声を強めて私たちにも訴えておられました。

8. 大和の祈り
(そして最後の映像とお話は、2017年国民文化祭での上映『大和の祈り』のダイジェスト版でした)

命があと一週間と告げられた人から連絡をもらった時のことだそうです。奈良で生まれ、奈良で死んでいくあと一週間の命という人から「もう一度奈良を見たいから、映像を送ってほしい」と頼まれ、映像を送られます。そして、その人は実際それを見た後に亡くなられたそうです。
「奈良に生まれ、育ったことは、誇りです。」と保山さんは、心をこめて丁寧におっしゃって、締めくくられました。


奈良公園バスターミナルでは、7月6日から月に一回、第一土曜日の午後、保山さんの上映会があります。
今回の総会にもご出席いただいた奈良県奈良公園室長の竹田博康さんとは「これは儲けるためにやってるんじゃない。奈良の魅力を発信したいのです。」というお志が、保山さんとピタリと合って、開催されることになったようです。そしてソムリエの会の皆さんともご一緒に奈良の良さを伝えていきたいと思って下さっていました。

保山さんは、よくぞこのような映像を作って私たちに見せて下さったとありがたい気持ちでいっぱいになりました。私たちが知らなかった素晴らしい奈良まほろばの世界、そして今回は心の奥底にまで響くお話までしていただいて心より感謝するばかりです。
あふれんばかりの拍手と「良かった!」「素晴らしかった!」「感動したわ!」とあちこちで聞こえる声から想像すると、保山さんにはまた日本のふるさと大和の・伝えていきたい美しい奈良の映像を撮っていただき、ぜひ観てみたい!と思われた方はたくさんいらしたことでしょう。心豊かなぜいたくなひとときを過ごされた会員の方々はその余韻を残しながら笑顔で席をたっていかれました。


広報グループ 写真:小林誠一、文:増田優子


                            
posted by 奈良まほろばソムリエ at 18:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月09日

第2回ふれあい交流会

まほろばソムリエの会では、グループに属していない会員やグループの枠を超えて交流を図りたい会員が気軽に交流・親睦を深める場として「ふれあい交流会」を設けています。 
「第2回ふれあい交流会」を、平成29年9月3日(日)午後、南都銀行西大寺銀行クラブで開催したところ、22人(会員16人・理事6人)の参加がありました。
冒頭の開会挨拶では、鉄田専務理事から、ふれあい交流会開催の趣旨や、当会の活動についての説明がありました。

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【鹿谷先生の講演「民俗学の方法」】

講演の部では、奈良民俗文化研究所代表の鹿谷勲先生から、「大和のモノ」について、2時間近くに亘って話がありました。
前半では、最初に、柳田國男や宮本常一を例に、身近なものから始めて次第に広げる・事実と解釈を分けるなど民俗学の方法に関して説明がありました。続いて、有形民俗文化財のうちで身近卑近の道具である「民具」を調べる際には、生活者の視点から見ることや、人間との関わりが大切であることを強調されました。
後半では、これまで撮り貯められた豊富な写真により、「モノの諸相」について具体的な説明がありました。会員が見たことのあるモノの写真も多く、会場から良く声があがっていました。特に、祭礼の幟や仮屋、村の霊柩車、掃除機の排気活用、十津川村の六千点の民具が印象に残りました。
最後に、私たちの生活がこれからどうあるべきかを考える際に、民俗文化の蓄積が材料になるので、何をどのように残すかを考えることが重要であると結ばれました。

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【鹿谷先生の講演「モノの諸相」】

懇談の部は、長岡副理事長の挨拶で始まりました。
参加者の自己紹介では、初めて出席された方からは合格に至る苦労話や国際化に必要性などが示されました。意気投合してメールアドレスを交換した方もいました。
最後に、鹿谷先生から、まほろばソムリエの会は有数の知的集団であり、今後とも奈良の文化の保存・活用・継承に努めて「全県全土歴史公園」の実現に貢献して欲しいとのエールをいただきました。
次回の開催は、平成30年3月頃を予定しています。ふれあい交流会への参加を希望される会員の方は、池内まで電子メール( ikeuchi@leto.eonet.ne.jp )で連絡してください。名簿に登録して、次回以降の案内をお送りします。

文 池内 力  写真 鉄田 憲男
 
posted by 奈良まほろばソムリエ at 10:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月25日

第一回ふれあい交流会

平成29年3月18日(土)午後、南都銀行西大寺銀行クラブで「第一回ふれあい交流会」が開催されました。

奈良まほろばソムリエの会では、さまざまなグループが積極的に活動していますが、グループに属していない会員も多くいます。さらに、グループの枠を超えて交流を図りたいとの希望もあります。こうしたことから、気軽に交流・親睦を深める場として「ふれあい交流会」が設けられました。

当日は、講演会には34名、交流会には29名の参加がありました。遠く東は東京、西は九州から参加された方もいます。

開会挨拶では、鈴木浩理事長から、開催の趣旨や地域再生大賞「優秀賞」受賞の紹介などがありました。

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【鈴木理事長の開会挨拶】

講演の部では、講師の桜井市纏向学研究センター主任研究員の橋本輝彦氏から、「纏向遺跡における調査・研究への取り組みとその成果」に関して1時間半にわたり話がありました。「纏向学研究センターが目指すもの」では単に纏向遺跡の研究に留まらず日本国の成り立ちや文化の原像を解明する学際的総合研究を進めるのが纏向学だと説かれ、纏向学研究センターの体制や活動に関する総論的説明がありました。

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【橋本主任研究員の講演「纏向学研究センター」】

続いて、発掘現場での発見に対する調査・研究に関して、具体的な事例に基づき、豊富な画像を使って詳しい説明がありました(「纏向遺跡第61次太田・李田地区の花粉分析調査」「纏向遺跡第65次尾崎花地区の巾着状絹製品の総合調査」「纏向・大福・脇本遺跡出土破砕銅鐸の調査」「纏向・大福遺跡出土木製仮面・仮面状木製品の調査」「桜井市等彌神社所蔵遺物の調査」「吉野郡大淀町佐名伝 某家所蔵銅鐸の調査」)。橋本さんの調査研究手法に関して、裏話も交えて具体的な説明を聞けたのですから、実に貴重な機会でした。

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【橋本主任研究員の講演「花粉分析調査」】

懇談の部では、参加者が一分間の自己紹介をしました。各人が奈良に対する熱い思いを語り、“「日本のはじまりの地」である奈良は素晴らしい”と言う点で一致しました。また、理事からは、担当するグループの活動紹介や勧誘があり、どのグループで活動しようか迷われた方も多かったと思います。

次回の開催は、9月頃を予定しています。ふれあい交流会への参加を希望される会員の方は、池内まで電子メールで連絡をお願いします(ikeuchi@leto.eonet.ne.jp)。

文 池内 力  写真 鉄田 憲男

posted by 奈良まほろばソムリエ at 14:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする