2017年03月25日

第一回ふれあい交流会

平成29年3月18日(土)午後、南都銀行西大寺銀行クラブで「第一回ふれあい交流会」が開催されました。

奈良まほろばソムリエの会では、さまざまなグループが積極的に活動していますが、グループに属していない会員も多くいます。さらに、グループの枠を超えて交流を図りたいとの希望もあります。こうしたことから、気軽に交流・親睦を深める場として「ふれあい交流会」が設けられました。

当日は、講演会には34名、交流会には29名の参加がありました。遠く東は東京、西は九州から参加された方もいます。

開会挨拶では、鈴木浩理事長から、開催の趣旨や地域再生大賞「優秀賞」受賞の紹介などがありました。

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【鈴木理事長の開会挨拶】

講演の部では、講師の桜井市纏向学研究センター主任研究員の橋本輝彦氏から、「纏向遺跡における調査・研究への取り組みとその成果」に関して1時間半にわたり話がありました。「纏向学研究センターが目指すもの」では単に纏向遺跡の研究に留まらず日本国の成り立ちや文化の原像を解明する学際的総合研究を進めるのが纏向学だと説かれ、纏向学研究センターの体制や活動に関する総論的説明がありました。

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【橋本主任研究員の講演「纏向学研究センター」】

続いて、発掘現場での発見に対する調査・研究に関して、具体的な事例に基づき、豊富な画像を使って詳しい説明がありました(「纏向遺跡第61次太田・李田地区の花粉分析調査」「纏向遺跡第65次尾崎花地区の巾着状絹製品の総合調査」「纏向・大福・脇本遺跡出土破砕銅鐸の調査」「纏向・大福遺跡出土木製仮面・仮面状木製品の調査」「桜井市等彌神社所蔵遺物の調査」「吉野郡大淀町佐名伝 某家所蔵銅鐸の調査」)。橋本さんの調査研究手法に関して、裏話も交えて具体的な説明を聞けたのですから、実に貴重な機会でした。

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【橋本主任研究員の講演「花粉分析調査」】

懇談の部では、参加者が一分間の自己紹介をしました。各人が奈良に対する熱い思いを語り、“「日本のはじまりの地」である奈良は素晴らしい”と言う点で一致しました。また、理事からは、担当するグループの活動紹介や勧誘があり、どのグループで活動しようか迷われた方も多かったと思います。

次回の開催は、9月頃を予定しています。ふれあい交流会への参加を希望される会員の方は、池内まで電子メールで連絡をお願いします(ikeuchi@leto.eonet.ne.jp)。

文 池内 力  写真 鉄田 憲男



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2015年11月07日

2015年9月27日(日)「なら記紀・万葉を味わい楽しむシリーズ講演会」(感想)

第3回講演会が桜井市立図書館にて開催されました。

桜井駅から歩いて、近隣の等彌神社へ参拝し、会場へ。

鳥見山の西麓にある等彌神社は、神武天皇神話の伝承地です。
『日本書紀』に、金色の霊鵄が天皇の弓にとまり光り輝いたことで、長髄彦軍の戦意がおちて、天皇軍が勝利した場所とあります。
今年5月に伊勢神宮内宮の鳥居が譲渡され、一の鳥居として設置されていました。
境内には石燈籠が並び、紅葉の名所でもあるそうです。

桜井市立図書館の外観には、円筒埴輪を模したと思われる部分があり、
メスリ山古墳から出土した大型円筒埴輪かも?と調べてみましたが、詳細は不明です。
会場である研修室は円形の部屋でした。外観を見ていたので、円筒埴輪の中にいるような気分になりました…円筒埴輪に入ったことはありませんが。
桜井市の歴史を感じさせる素敵な図書館でした。

まずは、芝山真知子さんによる万葉ジャズライブ。
スクリーンに映し出されるならの風景と、素敵な歌声が響き、万葉の世界へ。

長屋王、志貴皇子、額田王、天武天皇、柿本人麻呂、作者不詳の歌の数々。
芝山さんは万葉集の歌に曲をつけて歌われる方で、奈良市内でもライブをされているそうです。

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今回の講演は、奈良女子大学教授の奥村和美先生による「桜井の万葉歌碑」。
桜井市の万葉歌碑をとおして、短い言葉に込めた万葉人の心や書き下し文の違いをわかりやすく解説してくださいました。

歌のみでなく、どのような状況で詠まれたのか、前後の歌や題詞などを考慮してみると、歌に込めた心を感じやすくなるそうです。
万葉歌は漢字のみで書かれていたため、人や時代によって訓がいくつかあり、書き下し文が違うおもしろさも教えてくださいました。

万葉集の訳本が読めるのも、それぞれの時代の研究者のたゆまぬ努力と、今に受け継がれていることなのだと感じました。ありがたいことです。

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この講演会は、記紀・万葉ゆかりの地で学ぶことができる楽しみがあります。
企画や準備をしてくださった方々、ありがとうございました。
次回は12月19日(土)、かしはら万葉ホールにて開催されるそうです。
posted by 奈良まほろばソムリエ at 10:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月10日

帝塚山高校映像部から取材を受けました

現在、奈良県立美術館において、「奈良礼賛 〜岡倉天心、フエノロサが愛した近代美術と奈良の美〜」と題して特別展が開催されています。(5月24日まで)
その一角に奈良商工会議所主催の奈良まほろばソムリエ検定の紹介にあわせて、我がソムリエの会の活動も大々的に紹介されています。

先般、帝塚山高校映像部が県立美術館を訪れ、今夏に行われる全国高校総合文化祭に出品する作品を制作するため、ソムリエの会の活動について取材がありました。その模様が奈良新聞に掲載されましたので、ご紹介します。

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posted by 奈良まほろばソムリエ at 11:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月17日

「奈良 地理・地名・地図の謎」(じっぴコンパクト新書)が発行される!

3月10日(月)、実業之日本社から「奈良 地理・地名・地図 の謎」が発行されました。

それに伴い、3月12日(水)奈良県庁記者クラブでの会見で、実業之日本社担当主任及び奈良まほろばソムリエの会から小北理事長、鉄田専務、豊田理事の3名が出席し、謎シリーズ第5弾に奈良を選んだ理由や奈良まほろばソムリエの会に監修を依頼した経緯及び、監修でのポイントなどの質問にお答えしました。発売以来好評で、2週間にして増刷が決まりました。会員の皆様には、ぜひご購読頂くと共に、お知り合いの方へもご紹介をお願いします。

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<記者会見> 

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<(左から)豊田理事、小北理事長、鉄田専務理事>

記者会見資料(pdf)
posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月11日

第2回「まほろばソムリエの深イイ奈良講座」

・日時:2013年12月8日(日)14時〜15時30分
・会場:東京都日本橋「奈良まほろば館」
・演題:「平城山の史跡散歩」
・講師:鈴木 浩
・参加者:一般応募の58名

【講演要旨】
東京からの観光は、残念ながら京都が圧倒的だ。理由は「奈良は遠いから」と、良く耳にする言葉だ。そこで、深イイ奈良講座という旗を掲げている以上、奈良県の定番の観光名所は避け、東京から奈良を訪ねる時に一番近いのは西大寺駅。京都名所の嵐山や大原よりも西大寺駅がより近いと強調したい。と言うことで、テーマを西大寺駅のすぐ東の「平城山の史跡散歩」とした。

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[まほろば館:東京都日本橋の三越前]

平城宮跡の北方に広がる23カ所の史跡・名所・古墳・寺社等をパワーポイントを使いつつ地図も併せ机上散歩をした。佐紀盾列古墳群を中心に平城ニュータウンにある、石のカラト古墳や音如ヶ谷瓦窯跡、また、あまり知られていな押熊八幡神社や超昇寺、4つの平城越え街道など紹介した。

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[まほろば館の講演の様子]

参加者の7割以上の方が既に、平城宮跡を訪ねたことがあるとのこと。また、近々に奈良観光の予定がある方も沢山おられ、奈良への強い関心を持った方が参加されていたと感じた。
奈良観光や奈良フアンの醸成には、東京への情報発信が最も効果的であるのは当然だ。そのためには、奈良まほろばソムリエの会が一歩前に出て、こうした企画を粘り強く進めていくことは意義のあることではないでしょうか。

鈴木 浩

posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする