2013年03月05日

奈良にうまいものあり!〜グルメで奈良にリピーターを呼ぼう〜

2013年2月28日、奈良ロータリークラブ例会にて
卓話講師
NPO法人 奈良まほろばソムリエの会 専務理事 鉄田憲男


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奈良ロータリークラブで、鉄田憲男さんの卓話がありました。通常は90分でされているお話を30分にまとめられ、約140名の会員にたいへん好評でした。
最初に「NPO法人奈良まほろばソムリエの会」の紹介をされ、つづいて「まほろばソムリエと巡る大和路」9コースの案内をされました。

「奈良にうまいものあり」の内容は以下のとおりです。

・「奈良にうまいものなし」という言葉は志賀直哉ではなく、「県民自身が謙遜していった言葉です」と、若羽学園の田中敏子先生から生前に直接お聞きしました(志賀直哉の「奈良」というエッセイ全文を掲載した資料を配布)。私見(鉄田説)では、謙遜に加え、一般的によくいわれる「名物にうまいものなし」という言葉と混同されて広まったのではないかと思います。

・奈良県の「食」について、テレビや雑誌などでの情報発信が少ないのは、確かです。奈良県民は奥ゆかしいので、あまり売り込まないのでしょう。

・奥村彪生.(おくむら・あやお)さんという伝承料理研究家.が「奈良は日本の食文化発祥の地」とおっしゃっています。牛乳・乳製品、醤(ひしお)、砂糖(鑑真和上が日本に伝えました)、豆腐・湯葉、奈良漬、そうめん、まんじゅう(まんじゅうの祖は、奈良市林小路町の林神社に祀られている林浄因)、清酒(奈良市菩提山町の正暦寺で初めて作られた)は奈良が発祥とされています。奈良漬や奈良の清酒は今もとても美味しくて、奈良を代表する土産物ですね。

・奈良の地名を冠した食べ物も、多数あります(吉野葛、三笠まんじゅうなど)。

・ミシュランガイドでは、最初の年(2011年)は25ヵ店を数え、2年目は22ヵ店に減ったとはいえ、予想以上にたくさんの店が選ばれています。

・近頃はグルメコンテストもたくさん行われています。e-1グランプリ(環境に配慮した料理コンテスト。4月6日・7日、奈良県文化会館で開催)など。

・県下では大和肉鶏、ヤマトポークなど、畜産物がおいしい。

・絶品なのが大和野菜で、大和野菜は「京野菜」のルーツです。

・奈良は魚もおいしい。京都市から日本海への距離を奈良市からの同じ距離で比べると、伊勢湾までいってしまいます。奈良は海にも近いのです。

・グルメスポットは路地裏にあることが多いので、チェックしてから行きましょう。

・飲食店は事前に情報を仕入れてから行きましょう(奈良県の人口あたりの飲食店数は、全国で最も少ない)。『あまから手帳 奈良うまい店100選』、『美味しい奈良』、「三ツ星グルメ」(県のHP)などを参考に。

最後に、
・地元民が奈良のことをもっとよく知り、奈良に「愛情」と「誇り」を持とう。
・来訪者に、奈良を「巡る楽しみ」を知ってもらおう。
・「奈良のうまいもの」を食べてもらおう!
・そしてリピーター(奈良ファン)を増やそう。リピーターは最も有難い観光客だから(泊まってくれ、おカネを使ってくれ、友達を連れてきてくれる)。
と結ばれました。

会員のお店の料理などを直接取材・撮影して作られたパワーポイント資料に基づき、30分でコンパクトに話された卓話は、宿泊や飲食、食品などの仕事に携わる会員のみならず、多くの会員が感心して聞いておられました。

          (報告 奈良まほろばソムリエの会  松森 重博)
posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:06| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月30日

古墳見て歩き

 久しぶりにソムリエの古墳好きの仲間を誘って出かけることにした。
以前から気になっていた古墳でソムリエ検定公式テキストブックに紹介されている花山塚古墳を訪れることとした。ついでに桜井市に点在する少しマニアックな古墳で横穴式石室をもち石室内に入ることが出来るものも予定に入れた。

 訪れたのはムネサカ古墳、花山塚古墳、越塚古墳、舞谷古墳、秋殿古墳の5か所に古墳ではないが駒帰廃寺跡を加えた。これらのうち花山塚古墳以外は検定公式テキストには載せられていない。

 1月27日、全国的に大陸の寒気に覆われ北陸、北日本は大雪で奈良も最低気温マイナス3度と報じられていたが、幸いに天候は晴れでさほど寒くはない。古墳見学は夏場は藪や蚊に悩まされるため真冬に限るということで決行した。

 しかし桜井はまだしも宇陀にも足を延ばすのだが路面状態は分からない。迷ったがタイヤはスタッドレスに入れ替えで安全を期した。10時に近鉄八木駅に集合して出発。最初に訪れたのはムネサカ古墳。166号線を東に進むが国道沿いに駐車するところが無かったので建設業者の敷地に駐車させてもらう。

 案内板など全くなく、ぬかるんだ急斜面を10分ほど登る。古墳に通じる道は無く初めて来た者には到底わからないが幸い経験者に教えられ墳丘の前に着く。いきなり巨大な羨道と玄室の大きさに圧倒される。10mあまりの羨道の奥にある玄室は8畳ほどもあり天井も高い。奥壁・側壁ともに巨大石の2段積である。石材の構成に緻密さでは少し劣るが明日香村の岩屋山古墳とほぼ同一だ。

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 次いで今日のメイン花山塚古墳である。これも166号線の女寄峠の少し手前の北側斜面にある。荒れた林道わきに駐車して林道を少し歩く。何十年も前に建てられた錆だらけの案内板はあるが全く字は読めない。やはり経験者の案内がなければ難しいところだ。

 急斜面を10分ほど登ったところに先ず花山塚東古墳がある。いよいよ磚積古墳の登場である。東古墳は石室の前面が破壊されているようだが、石室の側壁や奥壁は榛原石をレンガ状に加工した磚で積み上げた磚積石室が良く残っている。

 規模はさほど大きくは無い。奥行2.5mほど幅1.5mほどで一見立方体のような形状を示す。初めて見る磚積石室、今で言うコンクリートブロックで作られたような緻密な石室に驚くと共になぜそのようなものがこの地域に造られたのか興味は尽きない。磚積石室をもった古墳はこの忍坂や鳥見山地域にはいくつか点在しているという。

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 次に花山塚西古墳である。東古墳から50mほど西にある。古墳の前に大きな石柱が立つ。「史跡花屋塚古墳」と昭和の初めに建てられたもので、この古墳は国の史跡に指定されている。斜面に築かれた円墳で石室は南に開口している。この古墳は入口全体に四角い籠のような鉄柵が置かれ容易に中には入られない。格子の外から中を伺うが羨道の奥は分からない。

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 しかし鉄柵の上部に扉があり籠の上に上るとそこから中に入れた。磚積の石室は完全に残されていて、その石室の奥にさらに石郭がある。天井は両壁から持ち送りがありドーム状を示す。石室は畳3畳ほど、石郭は1畳ほどで全体の緻密さと言い遺存状態と言い素晴らしいの一言につきる。

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 次に訪れたのは、越塚古墳 6世紀末ごろの古墳だ。ここは166号線を南に入って東の下り尾集落の東端にある。これも、大きな円墳に造られた横穴式石室をもつ古墳で南西方向に開口している。横幅の広い羨道の奥に広さ8畳あまり高さ4mはある玄室がある。今日見る石室では最大である。奥壁、側壁とも3段の巨石で積まれている。明日香の石舞台古墳石室にも匹敵するくらいである。

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 秋殿南古墳と舞谷古墳は鳥見山の南斜面にあり舞谷古墳は群集墳である。秋殿南古墳もかなり大きな石室をもち側壁は大型の石材を2段積にしている。石室の特徴から7世紀前半頃の築造という。

7秋殿南古墳.jpg

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 また、舞谷古墳群の内2号墳を見た。この古墳も磚積の石室をもつ。やや小ぶりの石室ではあるが、榛原石を加工した磚もよく残り特に側壁からの天井にかけての持ち送りの技術が細やかでドーム状を呈している。7世紀中頃の築造のようだ。同じ鳥見山の南斜面にあって築造時期も似通っているが、古墳の形態が異なるのは全く別の部族などによって造られたからだろうか。

 今回桜井市の栗原谷を挟んだ地域さらには鳥見山に点在する古墳の一部を見学した。古墳から受ける印象や古墳への想いはそれぞれ異なるかもしれないが、皆が共通に感じたことは古墳という文化財がこのままで良いのかということであった。

 即ちこれらの古墳はこれと言った保存もされず放置され、また説明板や案内板も皆無である。この周辺にはまだまだ多くの古墳があると聞いているが、樹木も生茂りその根により崩れかけている石室もあった。大げさなようだがアンコール遺跡の石造物が樹木の根によって浸食されている姿が思い出された。今のうちに何か手立てはないのだろうか。私たちの手で何か役に立ちたいという会話も聞かれた。

奈良まほろばソムリエの会 小北博孝
posted by 奈良まほろばソムリエ at 22:54| Comment(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月05日

奈良の精通者を増やす

先日、奈良まほろばソムリエ友の会の会長の小北博孝氏のパワーポントを使った卓話「奈良の精通者を増やす」を聞く機会がありました。


全国の宿泊者数、1位東京、2位北海道、3位大阪、4位京都・・・・・奈良は45位。

奈良の宿泊者数は2010年の遷都1300年の年の28.6%下げである。

観光都市奈良の課題として、観光客の低迷。関係者の発信力が弱い、市民の奈良の知識が乏しい、ホスピタリティ(おもてなし)が弱い。

それは平成22年2月の奈良市の「観光都市の課題」でも、観光資源の魅力向上の必要性、発信力の弱さ、ソフト、ハードの整備が遅れている、と指摘されている。

以前、梅の季節に国立博物館近くで食事を取り、「片岡梅林はどこですか?」と尋ねたら、店員さんも店主も知らなかったので失望した。店の周りの半径2キロくらいのことは知ってほしいと思う。

そして平成22年9月、奈良市ではおもてなし条例ができた。基本理念は、「歴史、文化、伝統の魅力を発掘し、その情報を発信すること、・・・・」などがうたわれている。

奈良通を増やして発進力を強化するということで、2007(平成19)年奈良まほろばソムリエ検定が奈良商工会議所主催で始められた。試験の範囲は奈良県全体であり、歴史、文化、はじめ広いジャンルの問題が出題される。

そして奈良まほろばソムリエ友の会が2011年、合格者に活動の機会をということで発足した。

通算12,207人が受験し、2級が3,732人、1級が1,255人、最上級のソムリエには272人合格している。

ソムリエ友の会は、272人中198人が参加している。

奈良県立大学の村田先生も「奈良検定の知識を生かした取り組みが地域の活性化につながる」と言っておられるが同感である。

奈良まほろばソムリエ友の会の活動は、
○県下全域の観光ボランティアガイド
○社寺、史跡の探訪
○歴史文化の講演会
○地域での学習会
○社寺の美化
○伝統行事の支援
○歴史文化の調査・啓発
○観光情報の発信・観光振興への提言(まだまだですが)
○まほろばソムリエ検定の支援
などをおこなっている。

地域・職域・社寺の美化などを心がけ、会報紙なども発行している。

今後は、
○社会貢献活動の輪を広げる
○専門家集団を目指す
○研究成果や情報紙の発行
○市民向け講座をむつかしいが定期的におこなう
ことを目指したい。

今後NPO法人になり、奈良まほろばソムリエの人達に加えて、その他の人の参加も考えたいと思っている。


と30分あまり熱心に語られた。

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講師 小北会長

(広報部会 松森 重博)
posted by 奈良まほろばソムリエ at 21:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月27日

香港EGLツアーズ袁社長講演会・交流会開催のお知らせ

 奈良県国際観光課より、「香港EGLツアーズ袁社長講演会・交流会」の案内をいただいております。
「訪日旅行のカリスマ」というべき袁文英氏(プロフィールはこちら)の講演会です。

 9月4日(火)16:00〜17:30、東大寺金鐘ホール(東大寺ミュージアム内)での開催となります。入場は無料です。

また同日の講演会終了後(18:00〜20:00)には、金鐘ホールから徒歩数分の「クイーン・アリス・シルクロード」(シルクロード交流館1階)で交流会が行われます(定員50人)。こちらは参加費7,000円です(当日支払い)。

 すでに締め切り日を過ぎていますが、まだ、間に合うとのことです。
 詳しい案内はこちらです。

posted by 奈良まほろばソムリエ at 13:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月17日

産経新聞奈良版「観光と文化振興へNPO目指す」

奈良まほろばソムリエ友の会事務局長の鉄田でございます。6/14付の産経新聞奈良版「大和ひと点描」に取り上げていただき、また小北会長から会員の皆さんにメールでお知らせいただき、恐縮しております。私は会長に、うっかり高圧縮のJPEGデータを送ってしまい、会員の方から「ちゃんと読めない」というお声をいただきましたので、記事全文を打ち込むことにいたしました。

NPO法人化に向けて進んでいこうという時期に、こういう形で新聞に紹介していただき、大変有り難く思っています。記事を読まれた方から「それなら、ソムリエに観光案内や講演を頼んでみよう」という声が上がることも考えられますし、これを機にソムリエ資格取得をめざす方が増えるかも知れません。NPO化の暁には、奈良の観光と文化の振興をめざす「社会貢献事業」に、鋭意取り組んでまいりたいと思います。以下、新聞からの引用(全文)です。

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「観光と文化振興へNPO目指す」
奈良まほろばソムリエ友の会事務局長 鉄田憲男さん(58)

「tetsudaブログ『日々ほぼ好日』」というインターネットブログをご存じだろうか。奈良のイベントや観光スポット、グルメの話題などが盛りだくさん。記事は毎日追加され、1日1800人が閲覧し、推定5千人がブックマークしている人気サイトだ。ブログで根強い人気があるのは、飲食店や奈良の食文化にもふれるグルメの話題だ。飲食店の紹介は「本当においしい店だけを載せています」という。

勤務先の同僚や知人などからの口コミや、散策中に見つけた店に足を運び、料理の写真を撮って店主にも取材。内容は詳しく、大げさではなく抑制された文章が食欲をそそる。このブログに掲載されたことがきっかけで繁盛した店もあり、取材依頼が舞い込むこともあるそうだ。「『よくネタが続くなあ』といわれるんですが、ネタがあり過ぎて書く時間がないんですよ」

関ヶ原の戦いで西軍にいた真田幸村が大坂冬の陣・夏の陣に出陣するまで隠棲していた和歌山県九度山町出身。真田幸村や高野山が身近にあった関係で郷土の歴史に親しんだ。大阪大経済学部と早大文学部を卒業し、昭和53年に南都銀行に入行した。現在は総合企画部副参事。これまで主に広報を担当し、10年以上前からボランティア団体やまちづくりグループと関わるようになった。「県などの指定金融機関ということもあって、県や市町村と密接な関わりがある。地域を元気にしたいという考えは、銀行の狙いとも合っている」。インターネットが一般に普及し始めた十数年前から奈良の話題をネット新聞などに投稿し、平成17年11月に現在のブログを誕生させた。

「奈良にうまいものなし」とはかつて文豪が言った言葉に由来するが、「そんなことは思ったことがない」という。「奈良県民は自分たちのことをわざと悪く言うところがある。すばらしいものがたくさんあるのにそれではもったいない。『つまらないものですが』なんて和歌山生まれの私は言わない。『これおいしいですよ』と言いますよ」 そんな奈良の県民性からか、おいしい店は目立たない場所にあり、見つけるのも難しい。「大阪みたいに集中していない。でも、その方が希少価値があって探す楽しみもある」。地元の人が見落としているところにスポットを当てたいのだという。

活動はブログにとどまらない。22年の平城遷都1300年祭を機に南都銀行の退職者に声をかけ「ナント・なら応援団」を発足させた。県内の秘宝・秘仏を特別公開する企画があるが人手が足りない、と聞いたのがきっかけだった。小規模の寺院では解説や誘導などに人員を割く余裕はない。メンバーは大学教授などからの研修を受け、現場に立った。元銀行員なので接客の経験も豊富。親切な対応で観光客や寺院側から好評だったという。

奈良まほろばソムリエ検定のソムリエ合格者でつくる「奈良まほろばソムリエ友の会」のメンバーも約200人に増えた。ツアーガイドやセミナー講師として活躍の場が広がっており、NPO法人化を目指している「ソムリエの豊富な知識を生かし、奈良の観光と文化振興に役立てたい」(中島高幸)

奈良まほろばソムリエ検定  奈良に精通した人を認定するため、奈良商工会議所が平成19年から毎年実施している。奈良通2級、奈良通1級、奈良まほろばソムリエの順で難しい。これまでの「ソムリエ」の合格者は県内外の計272人となっている。
posted by 奈良まほろばソムリエ at 06:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする